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フランスで海外就職し、地味なサラリーマン生活を送る私の日常。
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さてさて、ものすごくすごく久しぶりの更新となってしまいました。
今の仏企業に就職して今年で5年目になりますが、入社時からお給料が額面で50ユーロしかアップしていないまるもっと。しかも周りの10歳以上若い新人達のほうがいいお給料だということを最近知って(本当に情けないですね)、諸事情あって生活も苦しいので、今年こそは転職したいと思っております。

まるもっとが転職したい理由をまとめると・・・
‐ 正社員契約ではあるが、基本ミッションに派遣されるというかたちなので、いわゆる日本の派遣と変わらず不安定
‐ お給料が低いうえに5年間変わっていない
‐ 通勤に一時間かかる

しかしながら、5年近くフランスの企業で働いているとはいえ、こちらですごく有名な学校を出たわけでもない外国人である私が、一般仏企業から面接に呼ばれることはありません。唯一声をかけてくれるのは、今の雇用主のライバル会社のみ。それだと、また同じような雇用スタイルになってしまうので、なるべく避けたいのです。

日系企業の求人は、現地採用になるとどうしても幅が狭く、事務系だとおおまかにわけて、アシスタント職かエンジニア職の2つ。エンジニアリング会社に勤めながらもエンジニアではない私は、アシスタント職しか選択肢がないのですが、報酬がまるもっとのお給料よりさらに低かったり、面接に呼ばれて行っても毎回のように「仏企業でフランス人と同等に働いているあなたは、このポジションだと退屈するんじゃないんですか?」と言われたり。(じゃあ、なんで面接に呼ぶんですか?と一度言ってやりたい。)

そんなこんなでなかなか転職活動が進まない中、日系の某人材紹介会社から、1つ案件を紹介されました。その案件は、日本の某大手メーカーで、まるもっとの現職でやっている仕事がいかせ、「管理職でもないし、アシスタントでもない」というポジションで、お給料も今よりアップ。通勤に一時間かかるというのが難点でしたが、どうせ今も一時間かけているんだから、ということで目をつむることに。日系求人でこういうポジションの募集はめったにない!もうここしかない!って言う感じで、ものすごーく期待していました。今の雇用主のライバル会社から、今と同じ仏自動車メーカーでのミッションを紹介されていて、しかもそちらの方がお給料ももっとよかったのですが、自動車業界派遣はもう嫌なので、この日系メーカー決まりますようになんて思っていたのです。

そして面接当日。会社を16時にあがり、1時間45分かけて行きました。
まずは自分の直接の上司となる仏人男性との面接。
まず、自己紹介してくださいと言われ、いつも通り、自分の名前、私は日本人で、フランスにはX年に来ましたと始めると・・・

面接官(未来の上司)「ちょっと待って、家庭環境は?結婚してる?」

まるもっと「えっ・・・(これにはどう答えたらいいんだ?「そういう質問って法律で禁止されてるって知ってますか?」もしくは「仕事と関係ないので、答える必要ないと思うんですけど」・・・それじゃちょっと雰囲気悪くするかな・・・)あの、それって重要ですか?」

面接官(未来の上司)「あなたのことをよく知っておくためなんです」

面接開始から雰囲気を壊すのもと思い、正直に答えましたが、日本人ならまだしも、仏人面接官が、最初にこの質問をしてくるとは・・・正直面喰ってしまいました。
その後一時間ぐらい、私の経歴について、そして募集しているポジションについて話し合いました。
そしてここでも、「うーん、あなたの経歴だと、このポジションじゃちょっと物足りなくなっちゃうんじゃないかな~」。ああ・・・
「僕の中でも、実はこのポジションの内容決め切れてないんだよね。あなたには、もっと他の仕事も提案したいなぁ・・・」はぁ・・・。
そして仏人面接官との面接の後に、予定通り、この仏支社唯一日本人の社長さんが登場。そこで仏人面接官が、「あ、多分子供作る予定あるかって聞いてくると思うけど、NONって言っときなよ」と一言。

そして、日本人社長との面接。社長さんは面接の時間ずっと、椅子にふんぞり返っていらっしゃいました。

日本人社長「まあ、スキルとかはね、XXさんがきっともう見てくれてるからそこは彼に任せるとして、まず知りたいのはねぇ、あの、長期の休暇とかとってもらわれると、ちょっと困るからお聞きするんですけどぉ・・・」

まるもっと「(え・・・長期って2週間の休暇とかもだめって言われるとか?)」

日本人社長「(相変わらず椅子にふんぞり返ったまま)今後お子さんとか作る予定ありますか?っていうのはね、小さい会社だし、あんまり長期の休暇とか、産休とかとられると困るから」

まるもっと「(あーそういう意味の長期休暇ね・・・あ、なんかもうこの会社、私に合わないかも、もうどうでもいいかも・・・) あ、はい、あります。」

日本人社長「(相変わらず椅子にふんぞり返ったまま) ああ、そうですか。正直に答えてもらってありがとうございました。うん、やっぱりこういうことはね知っておいた方がね、お互いあとでこんなはずじゃなかったのになんてことになったら困っちゃうから。」

まるもっと「・・・(でも愛想のよい態度は崩さず)」


とても期待して言った面接でしたが、とぉーーーってもがっかりしました。
こう言ったプライベートな質問を就職試験の場ですることは法的に禁止されています。でもまるもっとは、企業がそういうことを知りたがるというのはわかりますし、私は逆に自分に小さい子供がいることは、聞かれなくてもこちらから言います。(あまり残業できませんという意味で)

以前この求人を紹介してもらった人材紹介会社の、今はもうやめてしまった担当者の方に、「企業が仏人と結婚している方を好まれるのは、労働許可を持っているということの他に、こちらで結婚している方だと「日本に帰るから会社辞めます」というリスクが低いので、安心して雇用できるんです」と説明して頂いたことがあり、まるもっともなるほどとなっとくし、こういう質問をされること自体はしょうがないかと思っています。日本大使館ですら「プライベートなことなので、答えたくなかったら答えられなくて結構なんですが、結婚はしてらっしゃいますか?」とちょっと遠慮がちに聞いてくるぐらいです。

ただ大抵こう言った質問は、候補者の職歴やポジションについて話し合ったあと、最後に申し訳なさそうに聞かれるのですが、今回のように面接官が(2人とも)、最初にプライベートな質問をしてくるというのは初めてで、かなり面喰いました。

面接翌日、人材紹介会社の方から、仏人面接官がまるもっとを結構評価しているようなので、まるもっとさんのフィードバックを教えてくださいと電話があり、正直に面接の内容を話すと、「私が今後必要な情報は、まるもっとさんがこの先もこの話を進めたいかです。なので来週またお電話するのでちょっと考えておいてください」と言われました。

そこで結論を急がなくてはならなくなったのですが、転職活動が全然進まない中、やっとまともな案件に面接に呼ばれ、こんな質問されたくらいで辞退するのはもったいないと思うものの、やはり以下の理由で辞退することにしました。

まず、こう言ったプライベート質問から始まったということで、「スキルよりもプライベートの事情の方が重要=あまり重要なポジションではなく、仏人と結婚していてすぐに産休をとらなさそうであれば誰でもいい」という印象をうけてしまったこと。

日本人社長の態度&面接の進め方は、日本人男性であったら違っていたのではないかということ。

また、こう言った質問を(ふんぞりかえったまま)一番最初にする=スマートさにかけ、ああ、こんなんだから今日本のメーカーは苦戦してるんだろうな、この企業将来大丈夫かなと思ってしまったこと。


人材紹介会社の方は、「まるもっとさんがヨーロッパの文化になじんでいられるので、日本人の方だったら疑問に感じない質問に戸惑ってしまう」と言われたのですが、私は今回の出来事は日仏文化ギャップというより、業界文化ギャップではないかと思いました。というのも、私が現職(自動車業界)で出会う日本人の方は、理系の技師さんやエンジニアの方が多く、皆さんどちらかというと謙虚でありながら、仕事は効率重視の方が多い。こういう方たちが、ふんぞり返って「あなた子供つくる予定ありますか」なんて聞くの、想像できませんから。

まるもっとの転職活動、またふりだしに戻ってしまいました。











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[05/16 やよ吉]
プロフィール
HN:
まるもっと
性別:
女性
自己紹介:
日本の大学でフランス語を専攻。その後就職難に見舞われ、2004年からフランスで学生&アルバイト生活をはじめる。
2010年に、国際ビジネス修士号を取得し長い学生生活に終止符を打つ。
現在はとりあえず超文系にもかかわらずエンジニアリング系の会社でサラリーマン生活。
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